ニュージーランド南島の大都市、クライストチャーチ(Christchurch)の観光情報

南島最大の都市、クライストチャーチ。大都市ながら、緑あふれる「ガーデンシティ」としても名高いクライストチャーチで、観光、グルメ、自然をまるごと楽しみましょう。

木々の緑に癒されるガーデンシティ、クライストチャーチ

ニュージーランドを旅するなら、ぜひ訪れてほしいのが南島最大の街、クライストチャーチです。南島の文化、経済の中心地であるこの街には、国内各地からの空の便や鉄道、長距離バスが運行されており、名実ともに南島のゲートウェイとなっています。南島の旅はクライストチャーチから始まると言っても過言ではありません。

クライストチャーチは、四季の風景を感じられる、緑豊かな街でもあります。街のあちこちに公園や庭園があり、いつも木々の緑や川のせせらぎを感じられることから、「ガーデンシティ」とも呼ばれています。

数ある公園のなかでも、市内中心部に位置するハグレー公園はその代表的なもので、総面積165ヘクタールの広大な敷地を誇ります。見上げるばかりの大木が芝生の広場を囲むのどかな風景の中、散歩する人やジョギングする人、子供連れ、犬連れの家族などが行きかう様子に心も和みます。公園内にラグビーのグラウンドがあり、学生や子供たちが練習に励んでいるのも、ニュージーランドらしい風景といえるでしょう。また、ハグレー公園にはクライストチャーチ植物園が隣接しており、ガイドとともに園内を巡るツアーも行われています。

さらに、街はずれにある「モナベイル」もクライストチャーチを代表する観光スポットです。こちらはエイボン川のほとりにたたずむ個人の庭園が一般開放されているもので、四季の花が咲き乱れる様子は一見の価値があります。

新しいシンボル 紙の教会

クライストチャーチ中心にそびえるクライストチャーチ大聖堂の移り変わりは印象的です。震災からの都市復興を感じ取ることができます。大聖堂はクライストチャーチの人々の願いがこもった大きなシンボルです。なんとすべて段ボールで作られた持続可能な建築は、日本人の建築家、坂茂氏の設計。この「紙の教会」は洗練されたデモンストレーションとして新たな観光地となっています。芸術的なミニマリズムな線とシンプルさ、まるで折り紙のような構造は、とても魅力的です。さらに2019年秋には、旧大聖堂広場に坂茂氏の手がける新しい建物もオープン予定。新たなクライストチャーチのアイコンになりそうです。

街めぐりを楽しくする、いろいろな乗り物

クライストチャーチはイギリスの開拓者によって開かれた街。そのため、今も英国文化が生活の中に根付いています。例えば、街中を流れるエイボン川で行われている「パンティング」も、そのひとつ。カンカン帽にストライプのジャケット着用というクラシックないでたちの男性が、ボートを漕ぎながら街の案内をしてくれる舟遊びですが、両岸の木々の緑陰を映す川面を眺めながらゆったりと過ごす時間は、なんともいえず優雅なもの。すぐそばに水鳥たちが浮かんでいたり、岸を歩く人が見えたりと、いつもと違う視点でクライストチャーチの観光が楽しめます。ぜひ体験してみてください。

また市内を走るクラシックなトラムも、クライストチャーチを代表する乗り物です。2011年の地震の影響でしばらく運休していましたが、2013年の秋に運航再開し、市内中心部のメインストリートを走るようになりました。地元の人の愛着の深さを表すように、ぴかぴかに磨かれた車体がゴトゴト走る様子はどこかかわいらしく、思わず乗りたくなってしまいます。

さらに、クライストチャーチ郊外にあるマウント・キャベンディッシュでは、ゴンドラが運行されており、リトルトンの港やクライストチャーチの市街地、サザンアルプスなどの絶景が楽しめます。パンティング、トラム、ゴンドラ、またクライストチャーチ植物園でのツアーをセットにした、お得なコンボ・チケットも販売されていますので、全部まとめて楽しんでみてはいかがでしょう?

クライストチャーチ郊外では熱気球による空中散歩も楽しめます。風が穏やかな時間帯を狙うため、ツアーは早朝の出発になりますが、朝焼けに照らされるカンタベリー平野とサザンアルプスを一望できる素晴らしい体験が待っています。クライストチャーチの空の旅は、忘れられない旅の思い出になることでしょう。

グルメな街・クライストチャーチ

あらゆるジャンルのレストランが揃うクライストチャーチは、3度の食事が楽しみな街でもあります。ラムやベニソン(鹿肉)、サーモンをはじめとするニュージーランドらしい料理はもちろんのこと、フレンチ、イタリアン、スパニッシュ、和食、中国料理、韓国、タイ、インド、トルコなど様々なジャンルのレストランが揃っています。市内にブリュワリーを持つ、「カッスル&サンズ」のクラフトビールも人気ですし、クライストチャーチ郊外のワイパラは、ワインの産地でもあります。またスイーツ好きをうならせるチョコレートショップやベーカリー、カフェなども充実していますので、楽しみはつきません。

また市内を走るトラムの中で、ディナーを楽しむプランもあります。ゆったりと街並みの車窓を眺めながら、5つ星の食事を楽しむ事ができます。

人気テーマパークで遊ぶ

クライストチャーチは博物館や美術館などの文化施設に加えて、テーマパークや動物園、カジノ、ファーマーズマーケットなど、たくさんの見どころがあります。

中でも目新しいのはアドベンチャーパーク。南半球最大のマウンテンバイクコースで、コースからはクライストチャーチの街並みが一望できます。ガイド付きのマウンテンバイクツアーもあるので、初心者でも安心。また、アドベンチャーパークのジップラインはニュージーランド最長で、バイクをしない人も楽しむ事ができます。

また、クライストチャーチ国際空港のそばには、さまざまなアトラクションがそろっています。国際南極センターでは世界有数の南極をテーマにしたアトラクションを楽しむ事ができ、またブルーペンギンの保護活動も見ることができます。オラナ・ワイルドライフ・パークやウィローバンク野生動物公園では、ニュージーランドの国鳥、キーウィをはじめとした多種の動物を見ることができます。

クライストチャーチからの小旅行

クライストチャーチの周りには、魅力的な観光地がたくさんあります。例えば東海岸に沿って北上すれば、ホエールウォッチングで有名な港町、カイコウラがあります。カイコウラ近海では一年を通じてマッコウクジラが観測できるだけでなく、イルカの群れやオットセイ、アルバトロスに代表される様々な海鳥なども観測できます。またカイコウラは、クレイフィッシュ(伊勢海老の一種)の産地としても有名です新鮮なクレイフィッシュのプリプリとした食感をぜひ味わってみてください。

カイコウラとクライストチャーチの間に位置するハンマースプリングスは、サザンアルプスの麓に位置する総合リゾート地で、バンジージャンプなどのアクティビティやサーマル・リザーブで天然の温泉やスパなどを楽しむことが出来ます。

クライストチャーチの街のそばにのびるバンクス半島の反対側にはフランスの文化が息づく海辺の町、アカロアがあります。19世紀の教会や建物が点在するクラシックな街には、シーフードが自慢のレストランや、おしゃれなアートギャラリーや雑貨ショップなどが点在し、散歩をするだけで楽しめる街です。また、半島の近海で世界最小のイルカ、ヘクターズドルフィンを観察するクルーズなども人気です。

クライストチャーチの南東には、ミルキーブルーの氷河湖と星空の美しさで有名なレイク・テカポがあります。クライストチャーチを基点にして、各地への小旅行に出かけてみてください。

 

クライストチャーチの情報サイト

ニュージーランド政府観光局 クライストチャーチ
http://www.newzealand.com/jp/christchurch-canterbury/

クライストチャーチ・カンタベリー観光局(英語)
http://www.christchurchnz.com/asia/

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